出社と満員電車が消え、「リアル」がイレギュラーとなる
ノートパソコンを開くと、顔認証が走り、ワークスペースが開く。昨日までの業務の進捗と今日のTo Doはエージェントが教えてくれるし、しかも面倒な作業はボットが夜のうちに済ませてくれる。不動産会社で賃貸住宅の更新を担当している私の場合、時間をとっていたのは家賃の値上げを希望するオーナーのリクエストに応えて、近隣にある物件の家賃相場を調べること。今では家賃が適正の価格かどうかをボットが調べてくれるので、更新時の家賃交渉は以前に比べてはるかに楽になった。
なにより以前ともっとも違うのは、こうした業務のすべてが自宅にいながら行なえるということだ。2028年の現在、都内に社屋を抱えている会社は、上場企業のうち半分に過ぎず、半分は神奈川・千葉・埼玉の副都心、あるいは札幌や仙台、大阪、福岡などの地方都市に移転した。首都圏を悩ませていた「満員電車」はすでに過去の遺物となり、都内から副都心や近郊都市に通う「下り組」も珍しくない。
多くの業界でビジネスはデジタル化され、リモートワークは当たり前の存在になった。いや、当たり前となりすぎて、もはや死語のような存在だ。「今さら紙に印鑑を押している」「満員電車で会社に行かないと仕事が進まない」「会場に集まって面接やイベントをやっている」。そんなレガシーな会社をあてこする先進的な仕事のやり方として2020年の流行語大賞にもなった「リモートワーク」だが、あらゆる業務がリモートでできるようになった今、それは単なる「ワーク」になった。
もはや学校の授業も、株主総会も、面接も、国会もオンラインが当たり前。大学生になった次男は「今日はリアル授業だから」と珍しく出て行った・・・。
これはあるフィクションの物語ですが、これから進むであろう現実の社会だと思います。
心配事は2020年のコロナウイルス感染症(CIVIT-19)だけではありません。予測できない他のウイルスが発生する可能性や地球温暖化により、気温の上昇だけではなく、地球全体の気温を大きく変える「気候変動」を引き起こし、台風の被害も増えました。
ハルデザインでは今までの社会活動を見直すことで、新しい価値観の生活を考え直す住まいやオフィスの在り方をご提案し、自然と調和したライフスタイルのリノベーションのお手伝いをさせていただいております。